全体食とは

正式には「一物全体食」と言います。簡単に言うと「丸ごと」ということです。なぜ丸ごとがいいかと言いますと、それだけで生きることができる状態、生命力があり、栄養のバランスが取れた状態だからです。
全体食に対して「部分食」という言葉がありますが、もともとあった状態から何かをそぎ落としてしまった状態で生命力がありません。
生命力の有無は例えば、玄米や全粒小麦を例に取るとわかりやすいと思います。
玄米も全粒小麦も水につけておくとやがて芽が出てきます。これに対して白米や表皮・胚芽を取りさってしまった小麦を水につけておいても芽は出ず、やがては腐ってしまいます。
部分食はそれだけでは生きられないので、体の中に入っても自分に足らないものを体の中から奪おうとします。
栄養学的に考えて他の食べ物でビタミン・ミネラルを補うより、その食べ物の独自の働きを存分に発揮させることができるのです。
具体的な食べ物をあげると、骨も頭も丸ごと食べる小魚は全体食、大根やにんじんもついている葉も一緒に食べれば全体食、精製する前の砂糖や塩も全体食となります。特に精製塩や白砂糖等の部分食は体からたくさんの栄養を奪い、血糖値にも大きな影響を与えるため、深刻な状況をもたらすこともあります。
当店ではそれらを避けるため、精製塩や白砂糖を使わず、ミネラルやビタミンを残した自然塩、自然な砂糖を使ってパン生地を作っています。全粒粉100%のパンを取り揃えているのも全体食という考えからです。